
「疲れにくい動けるカラダ」とはどんなイメージがありますか?
何が原因で身体の調子が悪くなったり、疲労感が出たり、思うように身体が動かなくなっていくのでしょうか。
今回は「疲れないカラダ作り」について書かせていただきます。
疲れにくい動けるカラダとは?
「疲れにくい動けるカラダ」とはどんなイメージがありますか?
「1日中デスクワークばかりで肩凝りが酷い」
「運動不足で活動量が減って疲れやすくなった」
などよく耳にします。
マッサージに行ったりストレッチをして一時的には回復するが、対処療法になってしまい、何日かしたらすぐに戻る。
そのサイクルの繰り返し。
レ・ムーブに体験に来られる方からもよくお聞きすることです。
「最近カラダが硬くなってしゃがめない」
「片足立ちで靴下が履けなくなった」
「座っているとすぐ腰にくる」
これらは身体の機能低下であり、痛みまではありません。
そのためまだ大丈夫だと思われがちですが、実際は既にカラダに負担が掛かっています。
人によってこの機能低下は出る人、出ない人があります。
この機能低下の原因は、カラダのキャパシティが足りないからだと言われています。
このキャパシティのことを「機能運動性」と言います。
「最近、息切れしやすくなった」
「ウォーキングしてて膝が痛くなった」
「いつもよりカラダが重い、だるい」
これらは機能運動性の低下です、
「疲れにくい、動けるカラダ」を作るためには、この機能運動性を高めることが重要になります。
その場しのぎの対処療法だけでなく、機能運動性を高めることで〇ヶ月後、〇年後どうなってるか、先々痛みのない動けるカラダ作りは、今私がやっていきたいことであります。
機能運動性とは
カラダを動かしたいように動かせる能力のことを「機能運動性」と言います。
機能運動性は
- 柔軟性(関節の可動域)
- 安定性(筋の強さ)
- バランス(筋の協調性)
の総合点を表しており、これを向上させることで疲れにくいカラダを作っていけます。
カラダの8割は筋肉によって支えられています。
2割が骨組みの安定性で成り立っています。
そのため不具合は筋肉の損傷から起こしやすいと考えられています。
姿勢が悪かったり、カラダの間違った使い方が続くと、負担が掛かっている筋肉を使いすぎることで硬くなります。
また悪い姿勢が続くと、動きも悪くなります。
これが長く続くと戻らなくなります。
すると良い姿勢が作れなくなり、疲れやすくなります。
重力による負荷で硬くなり、それが癒着してしまいます。
なので身体を動かさずに休んでいても回復しませんし、放置するほど悪化してしまいます。
そのため機能運動性を高める運動、正しいカラダの使い方をする必要があると思います。
柔軟性
柔軟性は開脚が出来るなど、身体が柔らかくなければというイメージがあると思います。
実際に、開脚ができても腰痛になる人もいます。
柔軟性とは筋肉と関節が必要な距離まで動くことを言います。
安定性
柔軟性があっても、動かすためには筋力が必要です。
この筋力の強さを安定性と言います。
バランス
筋肉はどこか1か所だけが動くことはありません。
ボールなど投げる動きにおいても、どこの筋肉のスイッチを入れてどこのスイッチを切るか、身体の傾きをどう修正するか脳が判断します。
そのためどんなに柔軟性があって強いカラダでも、それだけではボールは投げることが出来ません。
身体を動かす時にはバランスが必要になります。
SAIDの原則
トレーニングの原則の中に「SAID(特異性)の原則」というものがあります。
これは「身体に一定の負荷をかけると、身体はその負荷に見合った適応を示す」という意味があります。
つまり「カラダはやったことに反応する」ということです。
そのため求める動作、動きに近い運動をする必要があります。
何を狙ってトレーニングするかが大事です。
例えばランニングの場合は、続けていくとランニングに必要な筋肉は付きます。
心肺機能を高めるのにも有効です。
しかし筋力は付きません。
また水泳や自転車は骨にインパクトを与えません。
そのため怪我はしにくいですが、骨密度は維持できません。
骨も筋肉と同じで、負荷を掛けないと強くなれません。
無重力の宇宙空間と一緒で筋力が衰えて、身体を支えられなくなります。
昔はカラダが柔らかかった人の多くは、今筋力が衰えている人が多いです。
筋肉にキャパがあれば関節の可動域も正常で、柔軟性が保たれます。
筋肉をサボらせていたから硬くなった可能性が高いです。
この原則を押さえておくことは重要です。
お勧めの運動は
ストレッチをするより、スクワットやデッドリフトのような足や背中のトレーニングをすることで、股関節の動きを出すことができます。
試しに前屈をして、その後にスクワットを10回行い再度前屈をすると最初より前屈しやすくなります。
筋の収縮(エキセントリック収縮)を出すことで柔軟性を高める運動は、非常に大切です。
またスクワットは両足でカラダを支えながら足関節、膝関節、股関節を曲げる全身運動です。
以前ダイエット用に配信したスクワットの動画ですが、参考までに載せておきます。
10回×3セットを目安にしていただければと思います。
正しく出来ない→カラダが衰えている
となってきます。
出来るようになったら片足で行う→重りを持って行う
など負荷を増やしていきます。
機能運動性を高めるための柔軟性、安定性、バランスの要素が全部含まれており、お勧めの運動になります。
是非やっていただければと思います。
食事や睡眠に加え、以上のような疲労のメカニズムを理解し、運動を取り入れていくことが「疲れないカラダ作り」に繋がっていきます。
また人それぞれカラダや生活様式は違います。
自分のライフスタイルに合った運動、トレーニングを取り入れていっていただければと思います。

植山 緩美

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